秋の夜長、いかがお過ごしでしょうか?
昨日の夜は、お月様が綺麗でしたね(満月でした?)。
さて、先日・・・・・
「うちの子の前歯の永久歯がはえてこないんです」
「もうすぐ、小学校2年生です」・・・・と・・・・・
とおっしゃって、矯正相談にいらしたお母さんがいらっしゃいました。
確かに、左の一番前の前歯(中切歯)は生えていますが、右は生えていません。しかも、1年くらいそのままだそうです。
ここで、特に我々、矯正歯科医には「ピン!!」っと頭に浮か症状があります。
「過剰歯」の存在です。
(実際、この患者さんは過剰歯あり、今後、抜歯をして経過観察となりました。)
そこで今回、 「過剰歯」 についてです。
さて、この「過剰歯」皆さんは、耳にしたことありますか?
定義的なことを挙げてみると・・・・・・・・
過剰歯とは、正常な歯の本数以上に作られてしまった歯のことをいいます。
(乳歯:20本、永久歯:32本)
原因は、歯の形成期に歯胚(歯の元)が、過剰の作られたり、過分裂をおこした結果、過剰に歯が作られてしまうことにあります。
歯が余分にあると、得したように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
この過剰歯は、普通の歯のように、きれいに整った形で生えてくることはあまりなく、しっかりした歯として使える場合はほとんどありません。
また、骨の中に埋まったままの状態か、歯ぐきから一部頭だけが出たような状態になっていることが多いです。
過剰歯は女性よりも男性に多いと言われています。
また、よく出現する部位として、上の前歯付近があり、厄介な事に
「純性(普通の歯と同じ方向に向いている)」と
「逆性(普通の歯と逆を向いている)」の過剰が存在し、 「逆性」の方が多いとされています。
時々奥歯や犬歯の後ろの小臼歯という歯にも出来ます。
この過剰歯は、度々、歯並びに悪影響を及ぼし、抜歯せざるを得ないことがあります。
過剰歯があると、歯が押されて、歯並びが悪くなってしまったり、永久歯が生えてこれなかったり、過剰歯事態が、周りに膿の袋を作ってしまい、のう胞という病気の原因になってしまったりする恐れがあります。
↑これは、右の上の前歯がはえてきません。埋まっている過剰歯に邪魔されています。
↑これは、上の前歯の真ん中(正中)に過剰歯埋まっているため、すきっ歯(正中離開)を起こしてしまい、歯並びが悪くなっています。
↑これは上の前歯に複数の過剰歯があるため、両方の前歯(永久歯)が長い間出てこれません。これにより、舌の癖や飲み込み方に良くない癖が出てしまっている状態です。
これらの状況はほん一部です。
なんか、長い間、前歯がはえてこない! とか
前歯が片方しか出てこない! とか
変な歯が出てきた!とか
おかしいな!と思ったら、念のため「矯正歯科」を受診してください。
今後の歯並びや噛み合わせが悪くならないためにも、早めの対処が必要です。
村田歯科医院/村田歯科 横浜矯正歯科センター 村田正人
日付: 2013年9月19日 カテゴリ:予防歯科・デンタルケア, 矯正歯科(歯並び・症状・治療法など), 噛み合わせ・顎関節症 and tagged 歯並び, 過剰歯