「悪い歯並び」シリーズ第3弾 ・・・・・Y(OO)Y
第5弾くらいまでつづけようかなあ・・・・とおもってます(汗)
今回は、「 開咬 」についてです。
開咬とは、カッち!っと噛んでも前歯が噛み合わず開いた状態のことを言います。他に前歯は噛みあっているのに奥歯が噛みあっていない開いた状態も開咬です。
開咬は発音の弊害、食べ物が上手く食べられないなどの弊害をもたします。
よくある原因としては、「おしゃぶり」や「指しゃぶり」、または、「舌の癖」やそれらが複雑に関係したものなど様々です。
そこで、主な原因の「指しゃぶり」と「おしゃぶり」について・・・・
まず、乳幼児期の指しゃぶりは開咬の大きな原因の一つです。口に入れた指によって上の前歯がだんだん前へ押し出され、下の前歯は内側に傾き、前歯の噛み合わせを悪くし、結果開咬へとつながってしまいます。
指しゃぶりの継続により、サ行、タ行、ナ行、ラ行の発音に支障をきたしたり、開咬により出来た隙間で口の中が乾燥してしまい、虫歯や歯肉炎などから歯周病の出来やすい環境になってしまいます。
指しゃぶりは通常5-6歳くらいまでには治まってくるものですが、早い段階から自然に止められるようにご家族が努めてあげましょう。
私は4歳ごろまでには、やめられるようにすすめています。6歳を過ぎると上アゴの成長が始まってきます。その時に指しゃぶりが影響すると骨格への影響が心配されます。いわゆる骨格性の開咬にもなりかねません。
早め早めの対処で「4歳までにはやめるようにしましょう」と言っています。もちろん、それよりも早い時期に無くなったらそれに越したことはありません。
開咬の場合、通常の矯正治療と筋機能療法という治療法を行うことが多いですが、骨格性の開咬になってしまったときは、「顎変形症」という病名になり、外科矯正手術を併用する場合があります。外科手術が必要な場合は顎の骨を切って調整する方法が用いられます。
次に「おしゃぶり」です。
おしゃぶりは鼻呼吸を促し、舌や顎の発達に良かったり、子供を泣き止ませたい時に便利ということで活用する親御さんは多いと思います。
使用する期間を誤らなければ問題はありませんが、長期にわたって使用すると歯並びや骨格形成に悪影響を与え、開咬や出っ歯の原因になってしまいます。
そうなると「指しゃぶり」のときと同様に噛み合わせや発音にも影響がでてきて、矯正治療が必要になります。
おしゃぶりは1歳を機に卒業できるように上手に活用しましょう。やはり早め早めの対処に越した事はありません。
また、時には鼻炎や蓄膿症など呼吸器系の疾患があると口呼吸になり開咬になりやすいとも言われています。実は近年、アレルギー性鼻炎の子供が増えて、このような原因による開咬も増えています。
開咬は放置しておいても良いことはありません。色んな所に支障をきたす前に早期予防!
そして、必要なら矯正歯科を受診して、早めに治しましょう。
鼻炎や蓄膿症など呼吸器系の疾患があれば、耳鼻咽喉科もあわせて受診が必要になります。
治療が難しくなる前に対処してくださいね。
村田歯科医院/村田歯科 横浜矯正歯科センター 村田正人
日付: 2013年2月21日 カテゴリ:矯正歯科(歯並び・症状・治療法など), 噛み合わせ・顎関節症, 赤ちゃん・子供の治療 and tagged 矯正, 開咬