初めまして 一般歯科を担当している歯科医師 岡田 一記といいます。皆さんに安心して苦痛なくその方にあった良い治療を保険・自費の区別無く受けていただけるよう努めています。よろしくお願い致します。
矯正医 村田 正人先生も書いていましたが、悩ましい花粉症の季節です。
この時期、なんとなく上の奥歯に痛みを感じて来院される方が毎年数人います。たいていその訴えは、歩いているときや走ったり階段を上るときに奥歯の辺りがもわんもわんと痛みがあり、聞いてみると鼻炎が始まった時期に一致して痛み出したと言うものです。
実はこれ、ほとんどが歯に原因があるのではなく花粉症の鼻炎から起こっているものなのです。鼻の両脇、上の奥歯の根元の辺り、頭蓋骨の中に鼻と通じた上顎洞という空洞があります。花粉症や他のアレルギー性鼻炎、風邪による強い鼻炎をおこすとこの上顎洞の内面の粘膜が炎症を起こします。これを副鼻腔炎(上顎洞炎)といいます。上の奥歯の根の先端がこの上顎洞に近い為に上顎洞炎が起きると奥歯に何の異常も無いのに痛いという症状が現れるのです。
したがって鼻炎の治療をして軽快すれば歯の痛みもなくなります。このことに気づかないと、症状的には歯に原因がある時と同じなので誤って必要の無い治療をしてしまう恐れがあります。
気をつけてくださいね。