前歯の差し歯が取れた!!! 緊急事態! かっこ悪いし(>_<)
よくいらっしゃいます。
「すぐ着けてください!」たいていの方 そうおっしゃいます。
取れるには取れるだけの何か理由があります。それをきちんと見極めた上でそのまま着けなおすのか、それとも作り直すのか判断しなければなりません。
「差し歯」ですが、私たちの用語には差し歯というものはありません。おそらくこれは昔の前歯の作り方から由来したものだと思いますが、昔と今では作り方が若干変化しているので本当は「差し歯」という言い方は適当ではないと私は思います。
普通 奥歯(小臼歯・大臼歯)の場合、あまり差し歯という言い方はしないと思います。奥歯の場合は「被せ物をする」と言うと思いますが、基本的に前歯も奥歯も現在は作り方・構造は一緒です。
虫歯によって失われた歯質が多い場合に、神経を残したままで冠を被せる。あるいは神経を取った上で補強のための土台を入れてから冠を被せるという方法です。
ですから、前歯も「差す」と言うより「被せる」なのです。
さてでは、取れてしまった「差し歯」 取れた原因は・・・?
- 最初に着けた時、乾燥が不十分で水分が混入したり、血液や不純物が混入した。
- 差し歯の周囲に新たに虫歯ができた。
- 削った歯と作った差し歯があまり合っていなかった(不適合)。
- 咬み合わせが他の歯に比べ高く、強く当たっていた。
- 奥歯に、歯が無い抜いたところがある(欠損)のに何もいれていない。
- 歯の根が元々折れていた、または折れてしまった。
- 仮の歯だったり、仮止めだった。
- 歯の根ごと取れてしまった。(歯が抜けた)
主にこのような原因が考えられ、またそれらが複合していたり、4や5の結果6・8になったり、2や取れた結果で3の不適合になったりという場合もあります。
1の原因は取れた時点ではわからないので、他の原因が見当たらない時に想像でしかありませんが、この場合はそのまま着けなおしても大丈夫でしょう。
3の場合は調整すれば、また7の仮止めの場合、などは着けなおしが可能かもしれません。
5の場合は、付け直しはできるかもしれませんが抜けている歯(欠損)を入れて補わなければまた取れます。
それ以外はほとんど作り直しが必要です。
5の場合は、付け直しはできるかもしれませんが抜けている歯(欠損)を入れて補わなければまた取れます。
6の場合、歯を抜かなければいけないかもしれませんから8の場合と共にブリッジや義歯という全く今までとは違った治療になります。
原因から考えるとこのように付け直せないことの方が多いのです。
治療に時間が掛かるかもしれません。余裕をもっていらしてください。
作り直しの場合は可能な限り、仮歯を入れてお帰りいただきますのでご心配なく・・・(^_^)/~
一般歯科 岡田 一記( Kazuki Okada)